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旋盤 突切りバイトの製作

各種の直径に対応させたり、C型止め輪の溝を入れたり、Oリング溝を入れたり、この手のバイトには各種のサイズが必要に成るような気がします。

作業的にも結構難しいみたいなので、バイト形状に関して試行錯誤も必要に成るでしょう。例によって予算もあまり有りません。と言うことで突切りバイトも自作します。


ここにはの画像があります。

材料は田舎の軒下に良く転がっている?草刈機(刈り払い機)の替え刃です。しかし只の替え刃では有りません。よく見ると超硬のチップが付いているのです。

昔の替え刃は1枚板から削りだした物でしたが、最近はこのように先端に超硬のチップが付いた物が出回っています。しかも大量生産とは恐ろしいもので、安い物は1枚が1,000円台で販売されています。少量ながら田んぼの畦から山の下草まで対応しないといけない中途半端な地域では、この手のチップソーが大変便利です。

ほぼ全ての家にこのように所々チップが取れた廃品が転がっています。また、これを研ぐために青砥石(GC)の付いたグラインダーも有ります。田舎は突切りバイトの自作には最高の場所です(笑)。


ここにはの画像があります。

ホルダ部分にはスローアウェイホルダを作った残りの材料を使います。S45Cのキー材で16x10x98Lです。300mmの定尺から3本取れる長さです。

カッタ刃の固定は、カンジニアリングでM4のタップを2個としました。


ここにはの画像があります。

あっけなく完成です。やはり六角穴付きよりもなべ頭の方が安っぽくてひ弱に見えます。後で交換しましょう。

刃先の研磨には少しだけ注意が必要でした。このチップソーは刃先にアサリというか左右へのウネウネが設けてありました。板はフラットですが、先端のチップに勝手反対が用意してあり、それが交互に装着してあるように見えます。

そのために単純に研ぐだけではかなりの部分を落とす必要が出てきます。あらかじめプライヤーなどで少し捻ってやり、板の中心線上にチップのセンターが来るようにしておくと楽です。


ここにはの画像があります。

最初の試し削りでは正面の逃げがあたっていたようで、旨く切れませんでした。その後、強めに逃がしてやると良く切れるように成りました。

鉄筋を削った丸棒を突切っているところです。その後溝を入れたり何カ所か試して見ましたが、刃先には目立った痛みは有りません。同じ超硬と呼ばれていても用途が違うので不安でした。しかし素人が試すくらいであれば十分な性能が有るように思います。

少なくとも以前使ったことのある、8mm角のハイス製バイトよりはタフだし安定しています。コストがゼロなので色々な形状を試せるのも嬉しいです。


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