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XS650(XS1B) セミトランジスタ式点火装置の製作

試験的にセミトラの基板を載せてみたら好調だったので、GX250に倣ってXS1にもセミトラを搭載することにしました。


ここにはセミトラの回路図が有ります。

回路はGX250の時とほとんど同じです。マイコンによるドエル制御などは完成していないので(笑)凄く単純。FETは耐圧500Vの2SK3234にしました。保護用のダイオードは350V仕様です。

GX250はこの部分が200V上限になっているので、冬の始動失敗時に電圧不足で失火かも??と思う現象が有りました。それ以外の時は上限が200Vでも非常に調子が良いのですが、やはりこの部分は安心のために350Vに見直しています。

FETが5個x2=10個も使ってあるのは、秋月で10個セットだと安かったからです。各気筒5個を単純に並列にしてあります。スイッチング速度はそれほど速くないので大きな問題は出ないでしょう。

抵抗が2個や4個並列にしてあるのは、手持ちを1/4Wでそろえているためにそれ以上のW数が無いためです。


ここにはセミトラ基板の画像があります。

基板が完成しました。サプレッサダイオードの足が変なところを通ってますが気にしない(^^)。基板に穴を開けて通すのが面倒だっただけです。

FETが沢山並んで、ラジコンのアンプみたいです。最終的にはアルミケースの中で樹脂充填して固めてしまいます。


ここにはユニットの完成画像があります。

セミトラユニットとして完成です。GX250の時は汎用性を考えてタカチの金属ケースに入れましたが、今回は専用品で装着場所も決めたので最小のサイズです。


ここにはユニットの装着状態の画像があります。

装着してみました。

エンジンやイグニッションコイルの冷却にも影響が無く、セミトラユニットの冷却もほどほどに出来て、配線も最短で済む場所・・・と考えたらここになりました。

現時点でコイルへの給電は従来の配線をそのまま使っています。コイルもポイント用のままで交換していません。将来的には配線の引き直しやコイルの交換もやりたい所です。でもその辺の改善はポイントの廃止に比べたらたいしたこと無いんですよね・・・


GX250と同様に低速域の性能向上が顕著です。暖機が不十分で1000rpmを下回って居るような時でも止まらずに回り続けます。発進時のトルクが増えました。右折待ちでアクセルから手を離せます。

40km/h程度の速度域ではキャブのセッティングがイマイチなので快適では有りませんが、装着前から比べるとフィーリングが改善しています。たぶん燃費も向上していることでしょう。

現在はコイルを交換していませんので高回転域での性能はポイント時代と大差ないはずです。セミトラ化のメリットは低回転時のポイントアークによる不安定さ除去がほとんどだからです。

手持ちにはXS400のフルトラ用コイル、ZZR250のフルトラ用コイルが有ります。これらはどちらともポイント用よりも直流抵抗・インダクタンス共に小さく、高回転での性能低下が低い仕様になっています。交換すれば高回転域での点火性能が少し向上するでしょう。

とはいっても、XS1で高回転域まで回すことはほとんどありませんが・・・


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