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XS650(XS1B) 車検

だいぶ出来上がってきたので、そろそろ車検を取って乗りながら手を入れていきます。

お金がないのでユーザー車検です。普段は自分で整備している訳ですから、自分で車検を取りに行くのが一番普通の姿とも言えるでしょう。


最低限必要なのは「車体」その物と通称「廃車証」です。正しくは「自動車検査証返納証明書」と言うみたいです。

ここには廃車証の画像があります。

このXSは所有者も使用者も私の名前になっていますので、今回は委任状とか名義等の面倒な話はありません。


次に必要なのは「自賠責」です。こちらも正式名称は「自動車損害賠償責任保険」と言うらしいです。車検の有効期間中は切れている事は許されません。また、車検のために仮ナンバーで回送する期間も有効である必要が有ります。

ここには自賠責の証書画像があります。

今回は仮ナンバーで車検場まで行くつもりなので、24ヶ月よりも長い期間である「25ヶ月」をかけました。保険料は20,770円でした。


ここまで出来たら車検場の予約を行います。今はここからインターネットで予約が出来るようになっていました。

予約には氏名などは必要なくて、車体番号の下4桁を入力すればOKでした。予約完了の画面を印刷して自分の控えとしました。


次に「仮ナンバー」を取得します。こちらも正式には「臨時運行許可証」と言うみたいです。車体に付けるのは「臨時運行許可票」です。小さな紙が許可証ですから、こちらも忘れずに持参しておく必要が有ります。

ここには臨時運行許可証の画像があります。
2枚ある訳じゃ無くて、裏と表です。

「仮ナンバー」の取得には上記の「自動車検査証返納証明書」「自動車損害賠償責任保険の証明書」「運転免許証」「認め印」「750円」が必要です。だからこういう順番に書いている訳ですが(^^)。

申請と発行は何故か市町村役場です。私の場合は「宮若市役所」の「市民生活課」でした。合併して直ぐのせいなのか普段行わない業務だからか、窓口の女性が後ろの係長?みたいな人に書類を渡してから25分かかりました。

期間は最大で5日と言うことですが、最短にしてくれと言われて2日間で申請しました。申請書には出発地、経由地、目的地、を記載します。用が済んだら出来るだけ速やかに(こちらも5日以内に)返納しなければいけません。

ここには仮ナンバーを装着した画像があります。

家に帰ってから早速装着しました。トラックなどと共用だからでしょう、メチャでかいです。でかいだけなら良いのですが、2種類空いている穴のいずれも私のXSには合いません。仕方ないのでフラットバーに穴を開けてアダプターを製作して取り付けました。合併後直ぐなので新品のナンバーです。

この状態で公道を走れますが好きなことをしても良いわけではありません。今回は車検場への回送だけが許可の対象だからです。ガソリンを入れたいので一応経路上にあるガソリンスタンドに行きました。

往復の過程で腕に付けたForerunner305を使って速度計の誤差を確認しました。ドリルを使って単体での検証は行っていましたが、タイヤと組み合わせてもほとんど誤差はありません。安心しました。

実際に走ってみると解るペダルの高さなど、細かい部分の手直しをして明日の車検に備えます。



これから下の書類は検査場の別棟にある九州陸運協会で買いました。今回の私のような状況を関係者は「二輪の中古新規」と表現するようです。地域性があるかとは思いますが。

窓口で一式で下さいと言ったら「構造変更は有りませんか?」と聞かれました。ハンドルが純正じゃ無いけど何とかなるかな?と思っていたので構造変更無しで「中古新規」用一式を買いました。代金は70円です。

重量税や検査手数料の印紙も一緒に買えます。


ここには自動車検査票1の画像があります。

検査の時に使う「自動車検査票」です。あまり書くところはありません。走行距離が必要でした。


ここには検査票甲の画像があります。

「検査票 甲」と書かれた書類です。簡単な諸元などを記載します。


ここには点検整備記録簿の画像があります。

点検整備記録簿です。あらかじめ自動車検査法人のWEBからダウンロードして作成しておきましたが、せっかく購入したセットに入っていたのでそちらに書き写しました。

ダウンロードしたのは4輪も対応した汎用型なので非該当の項目が沢山あります。購入したセットの用紙は二輪専用です。二輪専用の方が項目が専用で少なくなって居るために書きやすいです。


ここには重量税納付書の画像があります。

「重量税納付書」です。二輪車は1年間が2,500円、車検期間の2年分で5,000円をまとめて前納します。用紙を買うときに「税と手数料の納付もしますか?」と聞かれて「はい」と答えたら、印紙を貼るまでやってくれました。


ここには手数料納付書の画像があります。

「手数料納付書」です。二輪車は1,400円でした。こちらの印紙も用紙販売所のお姉さんが貼ってくれました。

当日に光軸の再検査を受けたときは無料でしたが、別の日に再検査を受けるときには再度1,400円が必要になるのでしょうか??


これ以外の用紙はライン検査には必要ありませんでした。マークシート用紙の書き方が解らなかったので窓口で聞いたら、その書類は検査後で良いから先に検査を受けるように言われました。


ここには筑豊DSライン入り口の画像があります。

筑豊の検査ライン入り口です。二輪車は「DSライン」で受験するようになっていました。4個あるラインの端から2番目、全長の短いラインでした。

前に止まっているゼファー?も同じくユーザー車検の人です。この人は継続で慣れているような印象を受けたので後ろに付かせて貰いました。でも結局は四輪用の装置に2台並んで入らされて、並列に試験をしたので参考になりませんでした(笑)。

やったことは「前後ブレーキ」「灯火類の動作確認」「目視と点検ハンマーによる検査」「光軸」「寸法測定」「自重と前輪加重の測定」でした。

電動ドリルとGPSで検証までしたスピードメーターの検査が無かったのは気が抜けました。構造変更になって欲しくない寸法は何も言わずに測定されました。検査官はプロなので、車両によって怪しいと思われる部分をピックアップして検査している可能性が高いです。

1回目の光軸は凄く変な感じでした。ゼファーと並んで受けたのですがゼファーも私も光軸を測定する機械が前に止まらないのです。全く関係のない2台の間で悩んでみたり、50cmくらいずれた位置で高さ方向をジコジコ微調整して見たり・・・

後で気がついたのですが、これは直後に止まっていたトラックがライトを点けて居たことの影響では無いかと思っています。でも最初の検査の時は緊張していたし、とてもそこまで考えたり指摘したりする事が出来ませんでした。

光軸だけ再検査になったので外に出て調整します。右に相当大きくずれていると言われました。家で確認しているのでそんなはずはありません。でも一応ライトを分解して異常の有無だけは確認しました。

再検査の時は近所のカワサキ販売店の人と並んで受験になりました。今度は廻りを見る余裕があります。後ろに車は居ません。光軸の機械がやってきて、ライトの前で悩み始めました。筑豊は車輪を鋏まないので左右は自分の裁量です。

機械のガラス面に映る光を見ながら、ハンドルの向きを真っ直ぐに微調整しました。今度は簡単に「○」が出ました(^^)。

隣のバイク屋のお姉さんを見ていると勉強になります。ライトを止めるボルトを少し緩めてあるのでしょう。1回目に「下」「右」が出たのですが、すかさず左上を叩いて修正していました。2回?までは自動でリトライするようです。今回は2回目もずれていたようで再検査になっていましたが、次回受験するときの参考になりました。

検査が終わったらライン内の詰め所みたいな所に検査票を出してお終いです。



構造変更になってしまったので2号様式のマークシートが必要になりました。再度陸運協会に行って2号様式だけを買います。30円でした。セットの70円に比べてなんか高いです(笑)。

ハンドル幅は90cmが78cmになっているので当然かと思いますが、高さの113cmが110cmになっているのも×が付いていました。寸法に関しては結構厳しいです。

ここには1号様式マークシートの画像があります。

記載前に撮影したので未記載です。住所をコードで書いたりする必要が有りますが、最近は親切にも机のまえにコード表が貼ってあるので難しくはありません。


ここには2号様式マークシート画像があります。

2号様式は写真を撮るのを忘れました。スペック関係を書くようになっています。私のは古いし車検が切れてからも時間が経過しているのでデータベースが無いそうです。全てを書いてくれと言われましたが、メーカーコードなんかは解りませんでした。

未記入で出したら窓口の中の人が調べて書いてくれました。「45年!!??」とか言って和やかに処理が進んでいます。隣の窓口の人と立ち上がって外に止めたXSを見ています。行政と住民との関係はこうあるべきです。

大昔に自分で住所変更に持ってきたとき、「順番!」とだけ言われて書類を投げられた事を思い出します。意味がわからずに驚いていると、後ろにいた代書屋のオバチャンが拾って順番を直して再提出してくれました。窓口の人は苦々しい顔をして黙って受け取りました・・・そんな時代も有ったのですねぇ。


ここには住民票の画像があります。

中古新規なので登録関係は新車の登録と同等の処理が必要です。「住民票」と「認め印」も準備しました。住民票は仮ナンバーを取りに行ったときに一緒に貰って来ました。1通200円です。新しい宮若市の住民票はサイズも統一のA4で電子印が印刷されています。


ここには自動車税申告用紙の画像があります。

この用紙は陸運協会では無くて申請書を出す窓口の人がくれました。重量税とは別に毎年4月1日付けで課税される分だろうと思います。

ノンカーボンの下の紙にも沢山押印する必要が有って面倒です。この分の税金も払わなくてはいけないのかと思って準備して来ましたが、これは請求されませんでした。と言うことは来年の4月1日まではラッキー?できるのかもしれません。


少し待つと車検証が出来てきました。渡していた自賠責の証書も一緒に返してくれます。あとはナンバーをもらいに福岡県標板協会の窓口へ行きます。

ナンバーは570円でした。ボルトナットとワッシャー類は全てステンレスです。気が利いてます。ちょっと嬉しい。取付に対辺10mmのスパナが必要です。4輪と違って封印は有りません。

自分で取り付けて左上の空いたところにステッカーを貼って車検は終了です。途中で構造変更の書類を追加したりしましたが、正味1時間くらいで終わりました。帰りに市役所に仮ナンバーを返して全てが終了しました。


自賠責も安くなったし10年超えても車検は2年です。きちんと整備をしていればユーザー車検も難しくは有りません。昔に比べると夢のような時代です。

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