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XS650(XS1B) リヤホイールの組み替え

XS1のリヤホイール。リムとスポークの錆が酷いので車検に通りそうにありません。特にスポークは再メッキも不可能なくらいサビサビで痛んでいます。そのまえに分解すらできんでしょう。

手元にはTX650のH型アルミリム付きホイールが有ります。こちらもスポークは錆びていますがリムはアルミなので磨けば何とかなるかもしれません。

ヤマハのHPで調べるとスポークセットがまだ出ると表示されました。35年前の単車です。「ヤマハさんありがとう」とつぶやきながら直ぐに注文しました。256-25304-00で4,799円でした。フロントが出ない事と合わせて考えると、リヤのスポークはSR500辺りと共通なのでしょうか?


ここには汚いリヤホイールの画像があります。

リヤのドラムをチェックすると、今のXS1は最大で180.5mm近くまで減っているのに、部品取りのTX650はほとんど減っていません。ハブ自体はXS1からTX650まで同じですから、TX650のハブとリムを使ってスポークだけ新しくすることにしました。

早速分解します。ベアリングやスペーサ関連は問題なく分解できます。内部も全く痛んでいません。ホイール組関連もTX650の方は比較的錆が浅かったので、全てのニップルがきちんと分解できました。

試しに汚れをワイヤーブラシで削ってみると、結構綺麗なアルミの地肌が出てきます。上出来です。


ここには汚れを落としたリヤホイールの画像があります。

分解した後は錆落としです。今年のクリスマスにはサンタさんがサンドブラストを持ってきてくれる事を信じて、マスクとゴーグルに身を固めてカップブラシ付きのディスクグラインダーでギャンギャン削ります。

隅っこはカップブラシでは綺麗に出来ませんが、広い面は概ね汚れが取れました。とりあえず写真を1枚撮って休憩。後は手でゴシゴシ磨いて掃除は終了です。

飽きやすくていい加減な性格だしお金も無いので、ピカピカまで磨いたりクロームメッキに出したりはできません。この辺が私の限界です。レストアと言うよりも乗るための修理なのでこの辺でいいでしょう(^^)。


ここには組み替え後のリヤホイールの画像が有ります。

5日くらいでスポークセットが来ました。本数と形状をおおざっぱにチェックしたら組み始めます。ロード用自転車に比べたら、オートバイのリムは剛性が半端じゃないので組むのは楽勝です。

ねじ込み量を目視で合わせて、テンションを適当に合わせていけばそれだけで許容範囲くらいには組めてしまいます。後はベアリングを打ち込んでスイングアームを使った簡易振れ取り台に載せて微調整すればOKです。

組み上がったら一人で眺めてニヤニヤします。フロントもこれにしようか・・・でも手持ちのTX650はフロントディスクなのでスポークの角度が立ちすぎています。ドラム用の19インチH型アルミリムは特注で18,000円もします。心臓が止まりそうな値段です(笑)。


ベアリングは6304と6305なのでどこでも入手可能なサイズです。ヤマハから部品も出ますが「Z」タイプです。機械工具商から好みに応じてゴムのシールドタイプなどを購入した方が面白いかもしれません。特殊な部分じゃ無いので、普通隙間で大丈夫でしょう。

オイルシールは一部特殊なサイズが使って有りますから、NOKの青字シリーズなどには有りません。機械工具商からの入手は困難な場合も有りますし、純正部品の値段もほとんど変わらないので純正を取った方が楽な気がします。この関連のオイルシールも全て純正が出ました。1個数百円です。


ここには振れ取り中の画像が有ります。

ベアリング関係とブレーキ関係を組み立ててスイングアームに仮組みします。左右のセンターはオリジナルのホイールを測定したり、フレームとの隙間を測定したりした結果、ドラムのフランジに対して左右対称で有ると結論づけました。

ここまで解れば、あとはセンターを出しながら振れの微調整をしていくだけです。トースカンでも木ぎれでも何でも良いのですが、左右はダイヤルゲージを、円周方向はガムテープを、それぞれ取付の容易さから使うことにしました。ダイヤルゲージを使うからと言って、1/100mmまで振れを取ったりはしません(笑)。

テンションも均一になるように適当に締めていって出来上がりです。それぞれ±0.5mmくらいに入ったので止めます。中古なので少しだけ心配していたリムの変形も有りませんでした。

アルミリムなのでしばらく走ったら手を入れる必要が有るでしょう。この段階であまり神経質になっても仕方ないです。


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