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MTSAT衛星はどこに見える?

日本のSBASシステムも試験運用が始まっています。ハンディーGPSでも時々受信できたりして嬉しくなってしまいます(^^)。

以前受信できていたアメリカの衛星は、ハワイに近い位置なので低めの位置に見えていました。今回はこの地域を対象にした静止衛星なのですから、どの程度改善されているか検証と計算をしてみました。


ここにはSBAS受信時の衛星配置が有ります。

これは実際に受信しているときのNMEAデータから導かれた衛星配置図です。MTSATから出されたデータがPRN番号137として南南東の45度くらいの位置に見えています。

詳細にNMEAの$GPGSVセンテンスを見てみると、方位が163度で迎角が49度となっていました。想像よりも高い位置に見えていることになります。

本当なのかCADで衛星配置を作図して確かめてみました。


クリックすると拡大画像が出てきます。
ここには衛星配置の縮小図面が有ります。

地球の直径を約12,700kmとすれば半径は6,350kmです。この半径で円を描きます。次に静止衛星の高度は36,000kmと言うことなのでその位置にMTSATを配置します。

おまけとして高度20,000kmの位置にGPS衛星も配置してみました。


ここには拡大図面が有ります。

我が家は北緯33.75度くらいなので、その位置からどのくらいの迎角になるかを作図すると約51度位の高さに見える事が解ります。

NMEAの49度との違いは、MTSAT衛星が東経140度の位置に有るのに対して、我が家は東経130.6度あたりと少しずれているためでしょう。斜めに見ることになれば迎角が減少します。面倒なので斜めの作図はしてません(笑)。


MTSAT衛星は意外と高い位置にいました。この地域専用なのだから当たり前と言えば当たり前です。

感覚的にはニューギニアの上空なんだから遠くて低いと感じてしまいますが、実際はそれ以上に高い位置に有るために結構上の方に見えるものですね。


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