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GX250 フルトラの試作

ポイント式の限界も見えてきたところで、将来を見据えてフルトラの試作を開始します。ここだけ自動車業界の歩みから30年くらい遅れている気がしないでもありませんが(笑)。


ここには配置検討中の画像があります。

検出をフォトインタラプタでやるのかコイルでやるのかを含めて、配置の検討を行います。理想的な機器を選択するのも大事ですが、現状に合わせて現実的なレイアウトでまとめ上げることも実務の設計的には大事なことです。私のやっていることは遊びですけどね・・・


ここにはセンサ部検討図が有ります。

結局フォトインタラプタにしました。一番の決め手は目で見て点火時期やドエルアングルの調整が出来ること。です。

工作はいつもの様にいい加減ですが、一応CADで検討図を書いてから着手します。フォトインタラプタは東芝のTLP801Aを採用しました。通販で簡単に買えるのがこれしか無かったので。


ここには試験中の画像があります。

小信号用のTrを使ってI/F回路を作り、現在稼働中のセミトラ基板に接続します。トータルの回路的に少し無駄が有りますが、汎用的な試験機材としてフォトインタラプタの部分がポイントの置き換えになるわけです。進角も遠心ガバナを残して任せています。

ドエルアングルはカム軸上で90度です。(すいません嘘書いてました。写真は2番目に作った遮光板なのでドエル角は45度です。)GX250は180度クランクなのでフォトインタラプタの配置が180度ではなくて90度になります。爆発は不等間隔です。その代わりクランク廻りの質量的には360度クランクよりもバランスが取りやすい面も有ります。

蓋をしていないのには訳が有ります。試作機ではみ出しているのももちろんですが、部品の耐熱温度が85度までしか無いのです。実測に依ればポイントカバーの中は90度を超えています。

クランクシャフト端に接続できれば85度の部品でも何とかなるのですが、前に書いたようにGX250は180度点火なのでクランクシャフトから信号を取り出すのは面倒です。

耐熱温度が125度くらいの製品も有るには有ります。でもHPのヤツだったりして高価で入手性も良くありません。特殊な機材を使ってこういうものを実現したとしても私的にはカッコヨクナイ訳です。

悩ましいです。


ここにはフルトラの回路図が有ります。

上記の実験時に使った回路図を忘れないようにアップしておきます。TLP801Aのピン番号は間違っているかもしれません。bsch付属のライブラリをそのまま使ったので・・・。

試験用セミトラ回路に繋ぐポイントの置き換えとしてでっち上げました。そのために全体で考えるとまとまりが無いです。後で思えば2SC1815にI=E/R=14.5/220=66mAも流す必要は有りませんでした。

イグナイタ側のR2はポイントの汚れなどを吹き飛ばす最低限の電流に設定しておけば、セミトラとして普通に使えるイグナイタとなります。これに組み合わせる半導体式のパルサーには機械的な接点ほどの電流は不要なので、この部分を工夫してパルサーを繋いだら低い電流しか流れないようにすれば良かったわけです。

こうすればイグナイタだけを用意すればセミトラになるし、パルサーを追加すればフルトラになるという市販品みたいなラインナップが可能です(^^)。


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