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GX250 イグニッションコイル一時側波形

旋盤と溶接機は男の夢。ハロゲンバルブの突入電流とイグニッションの波形を測定するのは男の憧れ???と言うことで壁は無いけどガレージに(元ジャンク)オシロを持ち込んでしまいました。

早速イグニッションコイルの一時側波形を測定してみます。実際に問題となるのは二次側ですが、二次側を測定できる様なプローブが無いので一時側で我慢です。それに昔の教科書にも普通は一時側の波形しか載ってません。

コイルの一時側と言っても、実際は測定の都合からポイントの両端で測定しています。


ここにはコイル一時側の波形があります。

古いエンジンにくたびれたポイントと点火コイルと思っていましたが、期待に反して素晴らしい波形が取れました。教科書みたいです。

この時は逆起電力が167Vです。もっと高いかと思っていたので意外です。バイク用はコイルの巻線比が高いのか、改造Vプラグの要求電圧が低いのでしょうか。しばらく眺めていると150V-200Vの間で推移しているのが解りました。

放電の長さは1.72msでした。こっちは1.4msから1.7msくらいで推移しています。車用に比べると少し短いかもしれません。まあ、バッテリーもコイルも小さいのでこんなもんかもしれません。

色々と細かい部分が気になったりしますが、基本的に想像していた様な波形が取れて本当に驚きました。


ここにはドエルアングル測定中の波形があります。

次に横軸を少し弄ってドエルアングルを見てみます。点火と点火の間が100ms有ります。これは1秒間に10回なので1分に直すと600回点火している事になります。GX250のポイントはカム軸上なのでクランク回転数は2倍の1,200rpmです。タコメータも合っているようです。

ポイントが閉の時間は24msとなっています。これを角度に間算すると360*24/100=86.4度となりました。約1/4の時間だけポイントが閉じていることになります。

GX250は180度点火でポイントは2個有ります。左右のポイントで同じ様に確認してみましたが、だいたい同じくらいに収まっていました。適当なポイントギャップの調整にしては上出来です(^^)。


せっかくこのような環境が構築できたので、エンジンやプラグの状態によって波形がどのように変わっていくか遊んでみたいと思います。

それともう一つ、新しいおもちゃを作ろうと思っているので、逆起電力がどのくらいかを確認しておきたかった訳です。そのおもちゃの試験にも、ガレージのオシロは活躍してくれることでしょう。


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