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GX250 Low Dropout Rectifier

「D83-004」を使ったレクチファイヤを実際に作ってみました。ダイオードが10個ほどあったので、おまけの中性点ダイオードも追加することにしました。

2mmのアルミ板をオリジナルのレクチファイヤと同じ大きさに切り出して、その上にダイオードを並べます。カソードが放熱版に繋がっているのでアルミ板でショートさせてはいけません。かといって間に放熱の悪い物を置くと熱で壊れてしまいそうで、なんか嫌らしいです。


ここには新旧レクチファイヤの画像があります。

途中経過はこんな感じです。オルタネータからの線は白の1.25sqくらいを使いたかったのですが、手持ちが黄色の0.75sqしか無かったのでそれを使いました。いつもの様にいい加減です(笑)。一応プラスとマイナスの線は2.0sqなのでバランスは悪くないかも。

6Pのコネクタシェルは新品の手持ちがなかったので中古です。この状態の試験で問題が無ければ、上面にアルミ板かギザギザの放熱器を貼り付けて、隙間にはエポキシでも充填する予定です。

この状態で電気的特性を試験してみました。結果は予想以上に素晴らしくて

黒→赤 0.723V(at10A)
となってしまいました。最大出力の12A基準なら12x0.723=8.68Wとなり、オリジナルに対してなんと20.1W(70%)もの改善になります。レクチファイヤでの損失が1/3以下になってしまったのです。

別の見方をすれば、バッテリー部で14.5V必要だったときに、従来ならオルタネータは14.5+2.4=16.9Vを発電する必要がありました。新しいレクチファイヤを使えば、14.5+0.723=15.2Vの発電で済む訳です。

この結果なら上面の放熱はアルミ板だけでも大丈夫と判断して放熱器は付けませんでした。中央にもアルミパイプを通していますから、取付ボルト経由でバッテリーボックスにも相当熱が逃げると良い方に期待して・・・


まだ定量的な検証は出来ていませんが、純正のレクチファイヤは停止状態(走行風の冷却無し)で灯火類をすべて点灯すると、中央部は発熱で触る事が出来ません。

それに対してこの自作レギュレータは、素手で何時までも触っている事が出来ます。発熱が20Wも違うのだから当然です。素晴らしい結果にニヤニヤしていますが、自動車・バイク部品としてのタフさは何も考慮していませんので、しばらくは純正部品と工具を積載しておく事が必要でしょう。

ちなみにGX250の純正レクチファイヤは15,645円もします。中性点ダイオードを使わなければダイオードは6個で済みます。1個2,000円!のショットキーを買っても(私のは100円だったような・・・)部品代は12,000円です。何かあってもニコニコ出来る人は適当なダイオードで自作するのが良さそうです。

その後のテスト結果や「壊れて**km押した!!」とかは、ここに追記していきます。


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