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オシロ用プローブを作る (50Ω11xプローブの波形)

使用したのは3D-2Vと10MΩの抵抗などを使って作った1:11プローブです。全長は1,000mmでプローブ先端は10MΩ抵抗の足、グランド線は蓑虫クリップ付きで100mmです。

100kHzはEPSONのSPG8651Bを使った試験用基板から。1.5MHz以上はキンセキのEXO3-24MHzを使った試験用基板から出力しています。


全体構成はこんな感じで(この写真は本当は改良版の抵抗線同軸バージョンです。3D-2Vの写真は取り忘れました。)
ここには自作プローブの画像があります。
最終的な回路はこうなりました。
ここには自作プローブの回路図があります。
10Mと並列に入っている12pFはアッテネータの交流分補正用です。トリマで調節式にしたかったのですが、丁度良い容量が無かったので小さなセラミックタイプを数個組み合わせて合わせ込みました。中央の104pFは3D-2V(1000mm)の実測値です。

最初は同軸とアッテネータだけで作ってみたのですが、同軸内部の反射?と思われるリンギングがあまりに酷くてお話になりません。そこで試行錯誤の結果、簡単で一番効果があったのが両端の390Ωでした。


100kHzの矩形波を測定した例です。 ここにはオシロスコープの画面データがあります。
1.5MHzの矩形波を測定した例です。 ここにはオシロスコープの画面データがあります。
3MHzの矩形波を測定した例です。 ここにはオシロスコープの画面データがあります。
6MHzの矩形波を測定した例です。 ここにはオシロスコープの画面データがあります。
12MHzの矩形波を測定した例です。 ここにはオシロスコープの画面データがあります。
24MHzの矩形波を測定した例です。 ここにはオシロスコープの画面データがあります。
簡単な構造で予想以上によい結果が得られました。リンギングがかなり残っていますが、オーバーシュートやアンダーシュートは両端の390Ωの追加でかなり抑制されており、6MHzや12MHzは秋月の200MHzよりも見やすい気もします。

改善点としては同軸内と思われるリンギング対策です。両端の390Ωを大きくするとリンギングも減少しますが、立ち上がりが一気に鈍ってしまうためにこれ以上大きくできません。次の段階に進むにはテクトロの資料で読んだ「抵抗が大きくてQの低い同軸ケーブル」がどうしても欲しいところです。


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