RIGHT STUFF, Inc.

Right Stuff Wrong Stuff


ハブダイナモは重いのか

シマノのハブダイナモを手にして誰もが初めに思うことは、軸の重さでしょう。軸を指で回してみると絶望的なくらい重いです。自分の足の力を半分くらい持って行かれてしまう気がします。

ところが実際に装着してみてタイヤを手で回すと意外と回転します。乗って走ると似非アスリートの私には違いが解らないほどです。違いが解らないから良しとするか、なんとしても定量的なデータを採取して絶望するか、悩みが増えてしまいました。

このハブダイナモは永久磁石を使った多極の交流発電機だと思われます。従って軸を手で回したときは、磁石によるコギングトルクを感じてしまい、過剰に重いと感じてしまうと思われます。

同じ理由で外周に糸を巻いてバネばかりで無荷重のトルクを測定してみても、コギングトルクの山を乗り越える部分を測定してしまい、やはり過剰に高い抵抗を記録してしまいそうです。エネルギーの観点から考えると、トルクの山を乗り越えた後は楽になっているはずだから、この方法では正しくエネルギーの増減を評価できません。


定量的な抵抗の測定は、無風の早朝に坂道を何回も降りて測定するのが良さそうですが朝は苦手です。とりあえず漕いで差を感じないと言う部分をGPSで定量的に観察することにしました。

以下は先日マラソン大会の申込書をもらいに、近所の自転車屋に行ったときのデータです。ハブダイナモでLegendを常時駆動しています。距離はちょうどハーフマラソンの距離で片道が20kmとちょっとです。

道は国道2号線で、お世辞にも自転車に優しい道では有りません。車と絡みながら信号を守って走ります。海岸線の平坦な道で、この日はほとんど無風でした。自転車は700Cのロードです。

ここには自転車の速度グラフがあります

40歳半ばで似非アスリートの私でも、障害が無いところでは30km/h以上を維持できています。後半に一瞬トラックの斜め後ろに付いたときは47km/h位を記録しています。足の感覚も速度データもハブダイナモ無しの時と変わりません。

若くて毎日自転車に乗っているような方なら、35〜40km/hを維持できると思います。どっちみち、このままでレースに出るわけでは無いのですから、日常のホイールとしてハブダイナモ付きのホイールはかなり良いのでは?と感じました。

耐久性に関しては何千キロも走っていませんし、内部の部品交換方法なども確認していませんので未知数です。


このボタンは、目次に戻るリンクです。